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シャープ・エッジ 

作者/坂入慎一  イラスト/凪良(nagi)

電撃文庫

 





『シャープ・エッジ』シリーズ・レビュー (

シャープ・エッジ (1)』 () →bk1/→Amazon
シャープ・エッジ2 sink in the starless night (2)』 () →bk1/→Amazon






『シャープ・エッジ』シリーズ・レビュー  作者/坂入慎一  (中上)
電撃文庫  イラスト/凪良(nagi)
writer:ソラカケ

 

世界は生と死で満ちている。
それはつまり、世界は幸運と不幸で満ちているということ。

生きているという不幸と、死ぬことが出来た幸運と。
(1_P.12)


ナイフ使いの少女と魔女たちの、殺し合い。

この話は人殺しの話です。結構遠慮なく殺します。
暴力反対という人にはお薦めしません。

主人公の少女がナイフで人を殺します。
意味もなく人を殺す獣同然の人が出てきます。
理由もなく人を殺す殺人鬼が出てきます。

登場人物の中で、殺人を犯してないのは三人ぐらいしかいないというのも、珍しいものです。
いや、ほんと。

なんというか、典型的なアクションですね。
青春や学園や恋愛とか、他のカテゴライズが存在しない、アクション一本道。

あ、でも『魔法』はあります。
魔法というか、異能の力ですね。
とうてい人間には為し得ない現象を起こすことが可能な力。
その力を生まれながらにして持っているのが『魔女』です。
もっともこの話は中世ヨーロッパではなく、マフィアとか出てくる世界です。
なので、黒い服を着て黒いとんがり帽子をかぶって、髑髏の首飾りをぶら下げて、おまけに竹箒なんかも持ってるような、まさしく魔女〜、な魔女なんか出て来ま…………す。
います。なぜかいるんです。そんな魔女が。
しかも外見は十歳を過ぎたぐらいの女の子。
俗にいう「魔女っ子」というのに入るのでしょうか……。
そんな彼女が要所でいい味出しています。
結構お気に入りキャラ。

二枚目〜な白い牧師や、普通の女の子〜な化け物とか、お嬢様〜な殺戮人形など、他にも魅力的なキャラが多数。
盛り上がることなく物語が淡々と進む中、

それと絵がいいです。
『風水学園』も書かれている凪良氏。
とても魅力的です。
……たまに、こいつ他の作品にも出てなかったか??なんてキャラもいたりするのはご愛嬌。

ストーリーなんてものは、アクションモノには必要ありません。
ただ目の前にいる者が自分と敵対するのであればデスりなさい、これでいいのです。

読んだら面白いよ、って感じです。
かっこいいし。変人ばっかだし。
登場人物は死ぬために在るのさ、なんて思考のお持ちの方なら、わりと好きになれそうです。





シャープ・エッジ』  作者/坂入慎一   (中上)
電撃文庫  イラスト/凪良(nagi)
writer:ソラカケ   bk1/→Amazon

オンライン書店bk1:シャープ・エッジ(電撃文庫 0781)

天涯孤独の身を、スイーパーのハインツに拾われたカナメ。ハインツは自分が持てる“殺す”技術をカナメに叩き込み、彼女はそれに応えた。その鍛錬の日々はカナメを毅然とした少女へと成長させていく。
そんな折、育ての親であるハインツが殺される。相手は特異能力を持つスイーパー、魔女シルビア。しかもその背後には街を仕切るファミリーがついている。
圧倒的不利の中、カナメはシルビアを倒すことを決意するが……。
師であるハインツさえ地に伏した魔女に果たして勝算はあるのか!?
第9回 電撃ゲーム小説大賞<選考委員奨励賞>受賞作品。

死体と血の臭いしかない薄暗い闇の中、カナメは孤独も感じずに、ただ闇の向こうを見据えている。
(P.95)


ナイフ使いの少女と魔女たちの、殺し合い。

孤児であった少女・カナメは、一流の殺し屋・ハインツに育てられ、ナイフによる殺人技術を身につけた。
そして彼女は、『魔女』に殺されたハインツの復讐の為、魔女を抱えるファミリーに殴り込みにいく……。

一巻は子供時代のカナメとハインツの話がちょっと、後はずっとファミリーに喧嘩売る話。
ストーリー性自体は、主人公であるカナメがあんまり喋らないこともあり、そんなに躍動感あふれる、というものではありません。
ちょっと会話を挟んだらすぐ戦闘。また戦闘とアクションを前面に押し出しています。
しかし……早っ。てゆうか強っ。
中ボスクラスの敵さんも5・6ページ程度の出番で成仏。
問答無用に強いです。

カナメがいかに強いか、は分かったけど、その分周りが弱く見える。
ちょっと敵さんレベルが低いかも。
途中からカナメの独壇場。

ちなみにキャラの中で一番好きなのはサブリナ。
電波受けてんじゃないの?って感じの意味不明な発言と外見が。
戦時にはほとんど役立ないんですけど。

奨励賞をとった作品だけに、描写がかっこいいです。淡々としてるけど。
かっこいモノ好き、暗〜いの好き、殺し合い好きとかいうひとは読んでも面白いと感じれると思います。





『シャープ・エッジ2 sink in the starless night (2)』   作者/坂入慎一  (中上)
電撃文庫  イラスト/凪良(nagi)
writer:ソラカケ   bk1/→Amazon

オンライン書店bk1:シャープ・エッジ 2 Sink in the starless night(電撃文庫 0818)

キラという少女とカナメが出会ったのは、星の無い夜。行き倒れ寸前の少女を連れ帰ったのはカナメの気まぐれだったかもしれない。少女は何も語らず、カナメも敢えて聞きはせず。その不思議な共同生活は数日間続き、そして少女は去っていった。それは日常の中に埋もれていくささやかな事件のはずだった――。
後日、街に物々しい雰囲気の集団がやって来る。彼らはキラを捜しているという。それに呼応するかのように異端審問官シモンズも現れ、キラの秘密を明かす。彼女はとても危険な魔女で、教会もマークしているというのだが!?話題のスタイリッシュアクション第2弾。

「何を……為されているのですか?」
顔も上げずにサブリナが答える。
「理科の実験をしているように見えるか?」
「そうとしか見えませんが……」
「面白い意見だ」

「……それで、結局何を為されているのですか?」
「そうだな、手編みのマフラーというモノがあるだろう。知っているな」
「ええ、一応」
「それと似たようなモノだ」
「…………」
 (P.60)    


ナイフ使いの少女と魔女たちの、殺し合い。

危険な魔女・キラを巡って、カナメも戦いに巻き込まれる話。
ちなみに女の子です。種な彼と同名なのはたまたま。

前作に増して、人が死にます。
今回は雑魚キャラはもちろん名有りキャラまでどんどん死にます。
口絵に出てるような主要キャラであろうと、遠慮なく死にます。
まさに使い捨て。

アクションモノではお約束の刀も出てきます。
しかし……地っ味〜。
心情描写がほとんどないキャラ同士での戦いは簡潔すぎ。
もうちょっと頑張らせてあげて。

魔女って、すごい特殊能力持ってるはずなのに、戦いとなるとあっという間に強者(カナメ)の手にかかってしまう。
凪良さんの絵も上手いのだし、単発にするには。せっかくのキャラがもったいない気が。

展開?
アクションなんて戦ってさえすればいいんですよ。
難しい小言戯言裏設定なんて必要ありません。
戦うことがこの話の大筋ですから。
ちょっとそこらへんは物足りないかもしれないけど。

ま、キラとか好みのタイプだし(絵的にもキャラ的にも)、シリーズの中では一番好きですね。これが。